(一社)児島青年会議所2024年 理事長所信

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2024年理事長           渡辺 一史
勤務先      合同会社 盛二
生年月日     昭和62年4月21日

【はじめに】

 明るい豊かな社会の実現。児島 JC は、この理想のもと 68 年という長きにわたり地域の発展の為に尽力して参りました。児島は、古の時代より歴史が息づく土地であり、児島の有する多島美は日本初の国立公園が誕生する契機ともなった歴史的価値を持った場所でもあります。温暖な気候と、中四国の交通の要所としての役割も果たしております。海産資源にも恵まれており、産業の面では繊維産業を筆頭に多種多様な産業が根付いており、生活を行っていく上で、 住み暮らしやすい街でもあります。しかしながら、我々が目を背けてはならない事実も存在します。それは、毎年のように続く人口の減少です。現在 6 万人前半を推移しており、人口増加に転じた月はありません。この事実は悲観することではなく、地域における社会課題を真摯に捉える機会だと考え、地域の他団体や様々な方と向き合い、変革の起点となるのが JC だと考えています。
 我々の使命は、明るい豊かな社会を築き上げることです。別の見方をすると、次世代が誇りを持ってこの街に帰って来たいと感じるような街を目指すことです。我々は、20代、30代の若 者であり、新しい挑戦を恐れない者たちです。
 JC には、クリード、ミッション、ビジョン、綱領があります。これが運動の軸になるからこそ、いつの時代も新しい時代を作ってきました。変えてはならない児島らしさは、児島を思う強い心だと信じています。また、時代に即して無いものは、児島を思う強い心を元に時代に即して進化させます。

【機会の提供について】

 JC では、様々な機会の提供を行っています。その機会を通じ、同世代、様々な世代や属性の人と出会うことが出来ます。他人との交流は、時に違和感を覚えることがありますが、人は他者との関わりにより、磨かれていくもの、この考えのもと我々は異なる組織や地域との接点を 積極的に受け入れ、組織としての多様性と繋がりを提供してきました。違和感は、自身の価値観を見つめる機会になり、アンコンシャスバイアスがかかっていることに、気付かされる場面もあります。メンバーである以上、その機会は平等にあります。普段の生活であれば、聞き入れたくない価値観も、是非この1年間は、違和感に耳を傾けて新たな価値観を模索し、新たな学びに出来るようにします。

【友好 LOM 姉妹 LOM、JCI の持つスケールメリットについて】

 JC の特徴の一つに、友好 LOM と姉妹 LOM があります。倉敷市内に、倉敷 JC、玉島 JC。県内に 新見 JC。海を挟んで坂出 JC。海外に目を向けるとアメリカのホノルル日系人青年商工会議所(HJJCC)、台湾の岡山国際青年商會。長きに渡って多くの姉妹組織と交流を行い、親交を深めて参りました。また、JCI は県内に 15LOM、中国地区内に 53LOM、日本全国で 684LOM、世界に目を向けると 4557LOM あり、15 万人を超えるメンバーが、同じクリード、ミッション、ビジョンの元、地域の未来のために活動しています。ローカルにでも、グローバルにでも考える視座を切り替えることも出来ます。我々と違う価値観を持ちながらも、同じ想いを持って活動するメンバーと交流の機会を持つことができる組織、それが JC です。価値観を広げるチャンスを掴んでもらいます。

【交流について】

 我々には、地域との交流、姉妹組織や他 LOM との交流など様々な交流があります。それは、長い歴史と伝統の中で築き上げられ、緊密な関係を維持しています。この関係は先人たちが手を取り合い、築き上げたものであり、我々が今日、友好関係を深め、維持する土台となっています。今年はこの信頼関係を更に高いレベルへと導くために、なぜこの関係が生まれたのか、この関係が組織のために何が出来るのかをしっかりと考えて、次世代のための新たな関係に進めていきます。お互いの持っている強みを活かし、地域の社会課題に取り組める仕組みを作ります。

【総務について】

 我々は、多様なバックグラウンドを持つ才能ある人財の集まりです。私たち一人ひとりは、社業や家庭との調和を求める中で多忙な日々を送っています。仕事や、家族との時間、地域との時間、様々な時間の過ごし方があります。過度な手作業や前例踏襲は学びがある反面、時に時 代に即していないこともあります。だからこそ、私たちは効率的に活動を進めるためにデジタル変革(DX)を前向きに取り入れ、各職務の遂行をスムーズに行うための新しい仕組みを創出しています。月に一度の例会では、皆さんがお互いの経験や知識を共有し、更なる成長を目指します。また、家族を巻き込んだ例会や、姉妹 LOM や友好 LOM との交流を通じて、私たちの絆をより深くし、多角的な視野を持つことを目指します。児島 JC は、単なる組織ではなく、成長と変革を追求するコミュニティです。私たちは、新しい時代の中で最も効果的な方法で行動を起こし、より良い未来を築くための取り組みを進めています。

【出向について】

 出向は、留学のように新しい環境や文化に触れ、多角的な視点を獲得する JC ならではの仕組みです。しかし、社業や家庭の状況により、すべての人がこの機会を享受できるわけではあり ません。そこで、今年度は新しい取り組みを始めます。出向者を児島 JC 全体でサポートする ことで、実際に現地に足を運べないメンバーにも出向での学びや経験を共有できる環境を整え ます。これにより、メンバー全員が、"Think global, act local"の精神を持ち、どこにいても出向の学びを追求できるよう努めます。さらに、日本 JC、中国地区協議会、そして岡山ブ ロック協議会との連携を強化し、公式事業を積極的に受け入れ、より広い範囲での協力と学びを実現し、私たちの組織の成長と地域への貢献を促進します。

【拡大・研修について】

 この数年間は、コロナ禍ということもあり、なかなか思ったような活動が出来ませんでした。 昨年度は、ブロック大会やブロックじゃがいも大会をはじめ、青少年キャンプ事業など、JC らしい活動が出来た一年でもありました。しかしながら、社会の変化、価値観の変化もあり、仮入会しても入会に結びついて無い現状もあります。また、入会したメンバーの退会率も決して低くありません。卒業生と入会者の割合を考えた時に、入会率が良いとは言い切れません。メンバー自身にアンコンシャスバイアスがかかっていないか、本年度は過去から学ぶと同時に、日本 JC や岡山ブロック協議会と連携をとり、拡大・研修を行い、客観性を持って進めて参ります。

【中長期ビジョン策定について】

 JC は単年度制です。単年度で役職や目指すものが変わるからこそ、様々な社会課題に対しての挑戦が出来ます。しかしながら、地域の未来を考える際に、単年度での弊害も生じてきます。そこで、本年度は、70 周年を見据えて、またこれから先を見据えて、この地域がどんな地域になっていって欲しいか、そのために我々がどんな行動をとっていくかの方向性をわかりやすくさせるために指針作りを行います。

【災害に際して】

 2018 年 7 月、西日本豪雨が倉敷市の真備地区をはじめ、多くの地域に壮絶な被害をもたらしました。私たちの周りには、今後 30 年以内に発生する可能性が高まると警戒されている南海トラフ地震も存在しています。これらの天災は予測困難で、いつ私たちの住む地域を襲うかわかりません。こうした背景の中で、私たちは地域に住む青年経済人として、また、コミュニティの一員として、突如として起こる天災にどのように対応すべきかを真剣に考える必要があります。その際の迅速で適切な行動が、多くの命や財産を救う鍵となるのです。この認識の元、 2021 年には倉敷社会福祉協議会と災害協定を締結しました。また、日本 JC との連携を強化し、災害が発生した際には迅速かつ効果的に対応する体制を整えています。我々は、地域社会の安全と安心を守る役割を担っています。そのための体制づくりと、連携の強化は我々の最重要課題です。一人でも多くの命を救うため、そして私たちの地域を守るため、継続的な努力を重ねて参ります。

【むすびに】

 設立から既に半世紀以上が経過した児島 JC は、その認証番号 97 番が象徴するように、長い歴史と伝統に裏打ちされた地域に不可欠な組織です。私たちは 1956 年の創設以来、地域社会を形成し、発展させる多くの運動を行ってきました。我々が目指すのは、単に活動年数を重ねることではありません。2026 年に迎える 70 周年、さらには 2056 年に目前に迫る 100 周年は 我々が今以上に住み暮らす街が、戻ってきたい街にするための行動を起こす絶好の機会です。 この先も、児島 JC は地域と共に歩む組織で在り続けます。そのためには地域や家族から深く理解と支持を受ける組織であり、地域の社会課題に対して考え、そして行動できる組織でなければなりません。皆様一人ひとりがその使命と責任をもって活動することで、我々は地域社会に真の価値を提供できます。共に手を取り合い、次の節目節目に向けて、より良い未来を築いて参りましょう。It’s always a good time! Let’s enjoy together!
  • スローガン
  • 情報開示
  • 定款
  • 倉敷市民憲章

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