(一社)児島青年会議所2016年 理事長所信

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2016年理事長        中山 隆晴
勤務先   中山印刷(株) 専務取締役
生年月日     昭和52年8月25日

【はじめに】

 この青年会議所には、 志や情熱と言った、どれだけ時がたっても変わらない永久不変の真理が確かに存在する。 私は、青年会議所が設立の時からJAYCEEの本質は少しも変わっているとは思わない。また、これからも変わらないことを確信しています。そして、その真理を、私は青年会議所運動を通じて、深く自分の中に噛み締めています。もし私たちがその姿形に応じて、あるいは環境や条件に応じて、志まで変わってしまうものなら、私たちは先人たちの言葉に耳を傾けることはなかったと考えます。さらに、日本青年会議所本会が発信し続けている青年会議所運動にも何の感銘も受けないはずです。それが何時の時代に、どんな言葉で発信されたものであれ、私たちがそこに自分と同じ志を感じ、青年会議所の本質あるいは今の一瞬一瞬を大切に生きることでぶれることのない志といったものが、この青年会議所では受け継がれているからです。
 私たちは何を見るにも、何を知るにも、その見かけに固執し、騙されてしまうこともあります。しかし、感じようと思えば、私たちはその内奥に存在する真実を正しく理解することは勿論、率先して行動に移して行かなければならないのです。 私はこのような決意をもって、2016年度児島青年会議所のスローガンに永久不変を掲げます。

 

【60周年を迎えて】

 1956年7月5日、認証番号97番目の会員会議所として児島青年会議所は設立されました。この年は戦後間もない復興を終えた日本であり、そしてここから日本経済も大きく成長をはじめる年でもあります。 その時代から児島では、繊維業、塩業、漁業といった多くの業種によって栄えてきました。それに伴い、他県あるいは各地域から働き口を求めてやってくる若者も絶えなかったので児島の人口は上昇傾向でした。そして、 まちも栄え企業や商店にも元気があったことから青年会議所の会員の数も右肩上がりでした。ですが、平成に突入してから襲い掛かってきた平成の大不況という現実、 それまで児島青年会議所の会員も多く在籍し一時は100人に近づくような会員で魅力ある運動を広めて活動して来ました。近年では、会員の数も減少傾向ではありますが、 その原因を会員全員で考えるときがやって来たのだと思います。私は時代が繰り返しやってくると信じています。昔は良かったとよく言われますが、先人たちは自分たちで自分たちの住む地域の魅力や、自分たちの活動している青年会議所に自信を持ち魅力を引き出して来られた結果、昔は栄えていたのではないでしょうか。現在活動している私たちも現状の自分たちを見つめ直す事はもちろん、地域に青年会議所の魅力を伝播し続ける事こそが、会員減少に歯止めをかける要になると考えます。 また、私たちが住む児島ですが、海と山に囲まれ素晴らしい観光資源に恵まれているのも先人たちが景観を生かしつつも開発を進めてきてくれた結果だと考えます。 その素晴らしい児島のまちの特色をもっと青年会議所運動に盛り込み伝播していかなくてはなりません。 それを実現するためには、まずは自分自身を磨き、学んだ事をまちの為に活かす事の出来る人材の発掘そして育成し続けることが現状を打破する事のきっかけになると私は信じています。
 60周年を迎えた児島青年会議所ですが、 今一度自分たちの所属する児島青年会議所について、 また、 児島のまちについて検証する良い節目の年だと考えます。 これからの時代の変化に取り残されぬよう活動していくのはもちろん、 活動していくうえで時代の流れに流されず、しっかりと基本理念を見失うことなく目的を持って未来を創造していき、 児島青年会議所がより活発な運動を伝播し続ける状態で次世代につなげていく事を考えることで、 明るい豊かな社会の実現を行動に表していきます。

 

【まちづくり】

 児島のまちをもう一度振り返ってみて下さい。海と山に囲まれ素晴らしい観光資源に恵まれたまち児島。そして先人たちが作り上げてきた観光資源を生かしつつ発展させてきたこのまちを今度は我々が、考えていく番ではないでしょうか。児島青年会議所では、市民参加型で人と人との心で創り上げられた事業を継続して開催しています。近年この事業を検証していますが、ここで一つのアクションを起こさねばならない時期が来たと考えます。行政、各種地域団体と今一度手を取り合い、方向性を見出し児島地域全体の事業として考えていかなくてはならないことを心に刻み、児島地域全体の人に感動を与えられる事の出来るまちづくりを目指します。

 

【青少年育成】

 私たちは、日々の暮らしで不自由のないことにお気づきでしょうか。ICT産業が発達するとともに便利な日常生活を得ています。身近にPC、スマホ、タブレットと言ったものが、 幼少期の時から使用することが習慣となり野外で遊ぶという概念が薄れて運動不足になっていると私は考えます。そして、 ICT産業と言えばインターネットにて莫大な情報量を発しています。その情報量の多さから青少年に関しても多くの影響をもたらすことが考えられます。 さらに、 近年ネット社会で影響を受けた青少年に見られる傾向が、群集心理にのり冷静な判断が欠如するため、 心にもない書き込みを集団で行いマナーの守れない心の貧しい青少年が増え続けていると考えられます。そのような中、 児島青年会議所では、 継続で青少年体験型育成事業を行っています。その未来を担う子供たちに良心的な行動ができるよう育成してまいります。良心とは、他者のために、自己の心に照らして善悪を判断し、社会的に正しく行動することを言います。そのような事を意識しながら本年度も青少年体験型育成事業を継続して良心的な心で満たされた青少年育成を行い、 明るい豊かな社会の実現につなげることを目指します。

 

【人材育成】

 私は、 青年会議所の目的の一つとして人材育成は大変重要な役目があるとともに、青年会議所では卒業してからが学んだ事を最大限、まちの為に活かせると考えます。家庭のリーダーとして、会社のリーダーとして、地域のリーダーとして卒業してから多くのことに自ら挑戦している先輩諸兄を目の当たりにします。それもやはりこの青年会議所で培ってきた経験が生かされていると考えられます。 他県ではありますが最近の例を挙げるとすれば、大阪市で行われた住民投票「大阪都構想」の賛否を問う投票がありました。66.83%という3人に2人を上回る数の市民が自らの手でまちの在り方を決めました。その結果、まちの民主主義レベルは上がったと言えるのではないでしょうか。まちのことを思えば、自分ごととして、当事者意識をもって判断したのだと考えられます。 そのように私たち青年会議所メンバーも当事者意識レベルの底上げが必要であると私は考えます。まちを変えたいのであれば、未来を担う青少年に変わってもらいたいのなら、まずは、私たち自身当事者意識をもって発言に責任を持ち、より何事にも取り組んでいく人材を育成し、 輩出し続けていかなくてはならない使命が、青年会議所にはあるからです。

 

【会員拡大】

 近年、青年会議所で全国的に深刻な問題が会員拡大です。 円滑に組織を運営していくにも魅力ある事業を展開して行くうえでも、人材は必要です。会員拡大をしていくうえで心に刻み込んで欲しいことがあります。自分たちの活動している青年会議所が今後の未来を担う青年たちに衰退化した状態で渡すのがいいのか、それとも魅力あるまま渡すのがいいのか。今一度、一人ひとり胸に手を当てて考えてみて下さい。 会員拡大で一番重要なのは、 青年会議所の現状を把握し当事者意識をもって行動に移す事、目標人数を立てているのなら諦めない組織での行動、最後に児島青年会議所の魅力を十分に伝えることで一人ひとりが児島青年会議所の広告塔にならなくてはならないと考えます。そのような事をしっかりと考えて会員拡大に率先して取り組んでまいります。

 

【むすびに】

 児島青年会議所は、 設立以来今日まで、常に社会奉仕と会員の指導力の開発に努め、青年会議所の綱領である「明るい豊かな社会を築きあげよう」を目標に、日々修練し、地域社会に密着した社会開発計画の推進に努力してきました。 先人たちが何時の時代であっても、その精神を忘れることなく一瞬一瞬を大切に生きてきたからこそ、この素晴らしい魅力のある児島があるのだと私は常に考えます。 私も児島のまちで生まれて38年が過ぎ、このまちで起こってきた、多くの変化を目の当たりにしてきました。まちの変化に携わってこられた方々の中には、青年会議所をご卒業され地域のリーダーとして私たちにこの児島を豊かな社会のまま残してきてくれました。今度は、私たちが未来を担う子供たちに明るい豊かな児島を残していく事が使命だと誓い行動していきます。児島を愛し志を同じうする者が相集い力を合わせ行動し、未来を担う子供たちに何が残せるかを真剣に考え、地域から必要とされる団体を目指すことで、明るい豊かな社会の実現につながると確信しています。

  • スローガン
  • 情報開示
  • 定款
  • 倉敷市民憲章

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