- 2022年理事長 寺崎 悠一
- 勤務先 (株)明翔カンパニー
- 生年月日 昭和58年6月16日
【はじめに】
児島青年会議所は、66年の歳月を児島と共に歩んできました。児島青年会議所を支えてこられた先輩方は戦後の復興を目指すところから始められ、以後の目まぐるしい時代の変化に対応し、多くの困難に立ち向かい、地域のために邁進されてきました。歴史を刻んでこられた先輩方に思いをはせると、どんな時代であろうとも青年会議所には変えてはならない思いがあると強く感じます。青年会議所は世界的な組織であり、世界をより良い方向へと導こうとする志を持った数々のリーダーを輩出してきました。その方々と同じく児島の地で高い志と熱い情熱を持った先輩方が培ってこられた伝統を私たちも守っていかなければなりません。しかし現在、新型コロナウイルス感染症の流行によりコロナ禍と呼ばれる危機的状況の真只中です。感染拡大の防止やメンバーの健康と安全を最優先に考えたときにコロナ禍以前と同じ生活や運動はできません。それでも、刻一刻と変化する情勢に対応すべく、「何ができるのか」を模索し、行動に移している児島青年会議所の実行力は素晴らしく、誇りに思っています。この児島に、今も青年会議所があり、歩みを止めることなく、前に進み続けるメンバーがいます。どの時代にも行動を起こすのは私たちです。明るい豊かな社会に向け、率先して行動していくしかありません。児島青年会議所としての誇りを持って、伝統を受け継ぎ、果敢に挑み続けるJAYCEEであるために、これからも私たちは歩み 続けます。
【ひとづくり】
まちづくりはひとづくりから。ひとは失敗を恐れず進んでいく自信と、未来を見通す確かな力を身につけることによりまちづくりに取り組むことができます。まちづくりに取り組むひとには、自信を身に付けるための経験と確信を持つための知識が必要です。そして確かな知識を身に付け、豊富な経験を経て自信を得ることができる機会が与えられるのが青年会議所です。青年会議所は修練、奉仕、友情の三信条を基盤に、運動を広げてまいりました。人を想い、地域を想い、仲間を想うそんなJAYCEEを育成する必要があります。
今、この児島青年会議所は20数名程の人数で運営しておりますが、歴の長いメンバーが次々と卒業し、青年会議所の本質、青年会議所の良さが失われるかもしれないという状況に陥っています。しかし、少ないメンバーだからこそ一人ひとりの機会が巡ってきます。メンバーにはその機会を貪欲に掴み取り、自己の成長を促進する、そんなひとであって欲しいと願っています。
そして、何かを成し遂げようとするときに支え合える仲間がいてくれることがどれだけの勇気をあたえてくれることでしょう。たった一人の力では何事を為すにも困難が伴います。仲間と出会い、想い合い、共に歩んで行く心強さを経験することでその先の人生を豊かにすることができるのです。
児島青年会議所は運動や活動を通して成長し、JAYCEEとして誇りを持ち、広い視野と仲間に対する気遣いや、心遣いのできる人財、確かな経験と知識、熱い志を持った人財を育成します。
【拡大ブランディング】
児島青年会議所は地域を思い、未来を思いこれまで活動を続けてきました。そしてこれからも児島のために活動を続けていきます。私たち児島青年会議所は、私たちの運動や活動への共感の輪を広げることが肝要です。そして共感の輪を拡大へとつなげていくのです。私は10年後も児島に必要とされる児島青年会議所、青年経済人の学び舎である児島青年会議所であって欲しいと思います。そのためにも一人でも多くの仲間を迎え入れ、共に歩むことを望んでいます。現役メンバーはもちろんのこと、先輩方の力もお借りし、児島青年会議所関係者全員が全身全霊を傾け、児島のために未来を見据えた全員拡大を断行します。
また、明るい豊かな社会をつくっていくためには、女性の感性や力は必要不可欠です。誰もが参加しやすい環境づくりを推進することで、女性にも積極的に入会していただき、地域の発展のためにともに活動していきたいと考えています。
そして、他団体との差異を「魅せる広報」をテーマにブランディングを行います。現在の児島青年会議所は充実した事業を途切れることなく行っています。それを「魅せる」ことで、青年会議所はやりがいのある団体、成長できる団体、児島に貢献している団体であるということを広く児島全体に広報し、児島の人なら誰でも知っている、誰もが認めるものにしていきます。児島になくてはならない運動をしているという自信をもって邁進し、地域の方にも児島には児島青年会議所があると誇りを持っていただけるような、ぜひ入会したいと思っていただけるような、共感を呼ぶブランディングを行います。
【総務渉外】
地域のため社業のために日々邁進している私たちですが、何より大切なのは自分と自分を支えてくれている周囲の人たちです。時間のけじめをつけ、自分の時間、大切な人との時間、仕事の時間を効率よく確保する能力を培っていかなければなりません。例会の時間、委員会の時間、各種提出期限などを守ってお互いに気持ちよく有意義な時間を共有することが肝要です。また、青年会議所の活動は多岐にわたっているため、LOMの運営に加えて岡山ブロック協議会や中国地区協議会、日本青年会議所、JCIとその他地域の団体など、様々なところから要望や諸連絡が入ってきます。諸々の団体との調整や連絡はLOMを運営していくうえで欠かすことが出来ません。
そして自らが成長することや、仲間と切磋琢磨してできる絆は、経験した者にしか得ることができません。このような機会は男性だけでなく、女性にも同じように平等に与えられるものだと考えます。誰もが参画しやすい運営方法を模索し、会員拡大の一助になるように運営します。
総務はまさに全体の要となり、確実な運営と緻密な調整を行わなければいけません。刻一刻と変わりゆくこの時代に対応した事業や活動を進めていくためには、全体を把握したうえでのLOM運営を行います。
【青少年】
“大地は「祖先からの贈り物」ではない。「未来の子孫たちからの預かりもの」である。”これはアメリカ・インディアンの言葉です。現代に生きて経済活動を行っている私たちもこの言葉の持つ意味を大切にしていく必要があるのではないでしょうか。児島のまちも私たちのためだけにあるのではなく、未来へ受け継いでいきたいと考えています。そして、子どもたちが受け継いでいきたいと思ってもらえるまちにしていくことが、今まさに私たちに求められていることです。私たちが郷土愛をもってまちづくりをしていくことはもちろんですが、郷土愛溢れる青少年を育成することが肝要です。青少年への愛情を絶やさず注ぎ続けることを忘れてはいけません。郷土愛の溢れる児島であること、そして、未来への愛情が受け継がれていく児島にします。
【どんかっかについて】
「どんかっか」を児島青年会議所が主催するようになって10年が経ちます。10年前、志を持った先輩方が、地域を想い、立ち上がりました。私たちはその想いを受け継ぎ、地域の方々と連携しながら、邁進してきたことで「どんかっか」は児島に定着しました。10周年を迎える2022年は「どんかっかファイナル」とし、児島青年会議所主催のどんかっかを締め括ります。地域の関係各所とより強固にパートナーシップを結び「どんかっか」は地域に本当に必要とされているのか、真価を問います。
児島青年会議所はまちづくりの先導役として歩み続けるために、常に先を見つめ児島をより良くする運動をつくり続けます。まちづくりに本当の答えなどありませんし、これから私たちは大きな覚悟をもって、児島に合ったまちづくりを、そして多くの方々に理解し、協力いただけるニューノーマルなまちづくりに取り組みます。
【災害に際して】
災害はいつどこで起こるかわかりません。突然の災害時こそ日本全国のみならず世界とのネットワークの真価が問われるときです。児島青年会議所は地域の発展を切に願っていますが、自分たちの地域だけがよければいいというわけではありません。広い視野をもって互いに思い合うことが大切です。2021年には3JCと社会福祉法人倉敷市社会福祉協議会が災害時における協力体制及び災害ボランティアセンターの運営などに関する協定を締結しました。これにより倉敷市内での災害にいち早く対応することができるようになりました。まずは地域、そして全国・世界へと目を向け、ネットワークを駆使し、災害に対して迅速な対応を検討し実行します。被災することは辛く悲しいことです。ひとに寄り添った支援ができるよう、誰ひとり取り残すことなく未来へ歩みを進めます。【出向者支援・ライフバランス】
JCとは機会の提供から始まり、個人の成長の機会を促すことも大切だと考えています。出向者支援については、私をはじめ、児島青年会議所が最大限のサポートをし、出向先で最大限の活躍ができるように調整をしていきます。事業に際しては他メンバーの参加を促し、出向の意義や楽しさを感じられるよう工夫していきます。また、出向先では様々な出会いがあり、多くのことに挑戦する機会が得られます。そこでの学びや経験で視野を広げ、今後の活動に活かしてくれることを期待しています。児島青年会議所は様々な運動や活動をしていますが、メンバーは青年会議所の会員であると同時に一家を支える存在であり、家事や子育ては生活の一部です。また、それぞれの会社でも重責を担っており、日々多忙な生活を送っております。そのような中でのJAYCEEとしての時間は、家族や同僚の何かしらの犠牲の上に成り立っています。支えてくれている人たちへの感謝の気持ちを決して忘れてはなりません。
青年会議所は機会の提供をし続ける団体です。挑戦することを恐れず前へ進むのです。青年会議所の素晴らしい仲間と互いに切磋琢磨するなかでも、お互いに気を使い合い、節度ある運動や活動をします。
【むすびに】
世界的に猛威をふるう新型コロナウイルス。このコロナ禍では沢山の方々が苦しみ、生活様式も変わり、人生が大きく変わった人もいます。しかし人類はこれまでも幾多の困難を乗り越えてきました。私は生物学者でもなければ医者でもありませんが、私たちの活動がこの児島を、児島の人々の心や生活を少しずつでも良くすることはできるかもしれません。それにはこの児島青年会議所の高い志と熱い情熱をもった同志が必要です。2019年から続く新型コロナウイルス感染症の蔓延で、数々の事業が中止となってきました。同じことは繰り返さぬよう十分な計画性をもち、どうすれば実行できるか模索することが、これからの時代を生きる青年経済人としての務めと考えています。立ち止まることも、遠回りすることもあるでしょう。ですが必ず前へ歩んでいかなければなりません。何かのために、誰かのために、自分のために、また、未来のために。私たちJAYCEEは高い志と熱い情熱をもって、誰ひとり取り残すことなく、また歩みを止めることなく、前へ進んで参ります。