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(一社)児島青年会議所2013年 理事長所信
2013年理事長 佐藤 雷
【はじめに】 私たちが暮らす児島は瀬戸内海に面し、自然が豊かな「まち」です。また、古くから続く漁業、海運業、繊維業はもちろん、幅広い産業で発展しています。1988年4月には本州と四国を結ぶ瀬戸大橋が完成しました。児島は本州の玄関口となり、他の地域に比べてもとても恵まれた「まち」です。歴史的にも「日本書紀」「古事記」にその名が登場し、当時より重要な島として記載されています。その「まち」に私たちは暮らしています。先人が築き上げてきた児島の歴史、文化を私たちは誇りを持って次の世代に繋げていかなければなりません。しかし、次世代に繋げることが困難になった地域もあります。それは、2011年3月11日の 東日本大震災で被災された地域です。マグニチュード9.0の地震とそれに続く大津波は、東日本に甚大な被害をもたらしました。この未曾有の大災害は、「まち」で暮らす人たちの家族、生活を奪い、未来への展望を大きく変貌させました。私たちが住む児島でも台風・大雨による水害がありました。どちらも怖いのは風化してしまうことです。今、どこで大災害が起きてもおかしくありません。私たちはこの大災害を忘れることなく、今ある暮らし、豊かさを当たり前だと思わず、ふるさとがある喜びに感謝し、伝えていかなければなりません。
【まちのかたち】 戦後、先人たちの英知と勇気と情熱をもって日本はもちろん、私たちの「まち」も急激な成長をしてきました。バブル崩壊後は、不況という文字が飛び交い、様々な問題が私たちの暮らしに影響を与えています。しかし、豊かさ、情報は溢れています。私たちは食べる物・衣類など生活をするうえで必要なものは「まち」に豊富にあり、これは確かに豊かになったかもしれませんが、我々が求める豊さとは心です。また、人から人へ伝えられてきたことが、近年ではネットから人へと情報として流されています。これはなくてはならないツールですが、私たちは人から人へを大切にします。私たちは人と人とがふれあえる場を創っていきます。そうすることによって人で「まち」が結ばれ、豊かな社会ができると信じています。
【ゆめのかたち】 子供たちは現代社会における変化に戸惑いながら成長しています。今現在、私たちの「まち」でも子供を育てることに対して不安を抱えた親が増加し、子供が成長するうえで大きな問題となっています。子供たちは地域にとっても未来を担う宝です。私たちは家庭、学校では学べない、体験できないことを子供たちに伝え、少しでも不安や戸惑いが解消できればと考えております。また、日本人の誇るべき道徳心が薄れ、自己の利益に関心が向きがちな子供たちに道徳心を育む徳育を学んでもらい、将来の「ゆめ」に繋がるお手伝いをしていきます。そして、その範となる我々も精神的・社会的規範となる道しるべを示していきます。
【ひとのかたち】 私たちは「友情」「奉仕」「修練」の三信条のもと地域発展のために活動をしています。 地域発展と対に自己の成長もあります。それは誰かに言われてするものではありません。自分で目標を決めそれに向かって成長するものです。青年会議所活動には成長するためのチャンスが多くあります。それは参加しないと得られませんし、参加すればするだけ成長するきっかけを与えてくれます。また、青年会議所は会社のリーダーでもあり、他業種の集まる団体です。そこでも多くのことを得られることは間違いありません。自ら進み、自ら学ぶことこそが未来を創れる人となり、それはいずれ、自分のため、家族のため、会社のため、「まち」のためになるのです。
【組織のかたち】 各地の青年会議所で公益社団・一般社団の取得が進み、多様な情報が得られました。情報が入ってくる中で、多くの労力と時間が必要になります。法律上、公益社団法人と一般社団法人の違いはあります。しかし、志は変わりません。地域の目線にあわせた運動を行うことが大切です。これを踏まえ私たちは一般社団取得に向け歩むことを決めました。 組織作りということで2013年度は初めての中国地区協議会の会長を輩出いたします。それに伴い児島青年会議所からも多くのメンバーが出向いたします。地区で経験したことをLOMに持ち帰っていただき、LOM全てのメンバー伝えていただきたい。そのためにも、私たちは新たな舞台にチャレンジする同志を支援していきます。
【会員拡大】 組織運営を進めるに当たり会員拡大は重要な取り組みの一つです。この問題に数年をかけて取り組んでまいりました。やることは同じです。私たちが情熱をもって運動する青年会議所活動を伝えるだけです。しかし、メンバー全員で取り組まなければなりません。そのためには私たち自身が青年会議所活動に自信を持ち、青年会議所を誰よりも好きにならなければなりません。私たちは児島青年会議所会員ということにプライドを持ち、会員拡大を他人ごとに思うのではなく未来の児島青年会議所を託せる同志を見つけていきます。
【むすびに】 私たち児島青年会議所は97という認証番号を持ち、その歴史と伝統を引き継いでまいりました。2013年度のスローガンは「カラー」です。メンバーにはそれぞれのカラー(個性)があり、その色が合わさって児島青年会議所というカラーができています。青年会議所は単年度制です。毎年その色は変わります。しかし、私たちの行う青年会議所運動は「明るい豊かな社会」を築く運動です。創立当初から変わりません。この先人と一緒に築き上げてきた児島青年会議所カラーと児島の「まち」が合わさったとき、私たちが理想とするカラーに近づけると信じています。
(一社)児島青年会議所2013年 理事長プロフィール
氏名(ふりがな) | 佐藤 雷(サトウ ライ) | 生年月 | 昭和49年5月 | 勤務先・役 職 | (有)佐藤印刷所営業 |
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